伝統構法

100年先でも安心の「伝統構法」について

近代の日本では地震の災害被害が多く、いかに耐震性があるかが重視されてきています。
そんなニーズに合っているのが伝統構法。
伝統構法の家づくりには、木組みや木栓、貫等で粘り強い柔構造で家の倒壊を防ぐ特徴があります。
伝統工法を用いた歴史的建造物(寺院や城)も数多くあります。

また修繕が可能なため、100年先でも住まい手を守ります。
数値化できない居心地の良さも独特で、国産材を使うことで循環させ、また自然に還る家づくりも意識しています。

特に近年では、伝統技術が急速に衰退し、できる大工が極端に少ないため、それを失わさないことも課題として取り組んでいます。

そんな伝統構法を大切にしながら、何より大工として、技術を高め、それを発揮することこそ面白く、想いのこもった家づくりに繋がっていると思います。

株式会社仮谷工務店は循環型の仕組みを意識しており、できるだけ建物が建つ地域の地場産材の活用を心掛がけています。
自分の住んでいる土地になるべく近い森の木を選ぶことで、地元の林業を応援し、輸送などにかかるエネルギーやコストを抑えることができます。

 

■伝統構法について

【1】木組み(きぐみ)
木組みとは、金物を使用せずに木造の構造などを作り上げる技術です。
職人が木材のくせを読み、用途に応じて、さまざまな木組みの仕方で対応することによって、木の良さを最大限に活かした木組みができます。
そのため木同士ががっちりと組み合わされ、耐久性に優れた家が組み上がります。
その他にも本来であれば、隠してしまう骨組みをあえて見せ「デザインを楽しむ」ことができるのも魅力の一つです。

【2】手刻み (てきざみ)
「刻み(きざみ)」とは、「ノミ」や「カンナ」等の道具により木材に穴を開けたり、切り欠きを作ったりして、木材を単なる「素材」から、建物を構成する「部材」にする作業のことです。この作業を、大工職人が手作業で行うことを「手刻み(てきざみ)」と呼びます。
手刻みの場合、構造材には天然乾燥の木材を使用し、大工職人が木の癖を見て、適材適所で組み合わせを考えて作ります。木材には個性があり、一つとして同じ木材はありません。その木材の癖を見極め、複雑な仕口にも対応できることが「手刻み(てきざみ)」のメリットです。

【3】貫構法 (ぬきこうほう)
貫(ぬき)とは、柱を貫通して通す水平方向の部材のことです。貫は、土壁の下地の役割と、家が倒れることを防ぐ役割を持っています。
また、金物(釘・ボルト・プレートなど)をなるべく使わない工法ですので、腐りや錆などが少なく、家全体の耐用年数も非常に優れています

【4】土壁 (つちかべ)
土壁(つちかべ)とは、文字通り、土で作った壁のことで、高温多湿の日本の気候風土に適しています。
柱と柱の間に竹小舞(たけこまい)を編み、そこに泥を付けて作ります。室内温度が外気の影響を受けにくく、室内温度の急激な変化を押さえてくれます。また、耐火性・断熱性が高く、吸音性や遮音性にも優れています。

【5】板倉 (いたくら)
板倉(いたくら)とは、柱と柱の間に板をはめ込んで造る構法のことです。この板倉は、古くから神社や穀倉などでよく用いられてきました。
板倉の大きな特徴として、室内環境の快適さが挙げられます。木材、特に板倉構法によく使用される杉板は、多くの空気を含んでいるので、柔らかく、吸放湿性能に優れ、断熱性能を備えています。
また、構造的にも優れており、地震などの外力に対しては貫構法と同様に、木材同士のめり込みで抵抗する粘り強い構法です。

【6】石場建て(いしばだて)
石場立てとは、古民家や古い寺社仏閣などに見られる石の上に柱が乗っているだけでの構造のことです。ちょうどこちらのページのお写真の2枚目が石場立てになります。
柱の上の屋根との接点を複雑に組んで地震や台風の横力を分散させる柔構造の構法です。
また建物の足元の通気性がいいので、防腐性、防蟻性に優れています。
万が一、床下で何かが起きていたとしても、発見がしやすく、柱がそれぞれ独立基礎の上に乗っているので「その柱の足元だけを直す」ということも可能で「メンテナンス性のよさ」も石場建ての特徴の一つです。

 

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